いわゆる「でんぐり返し」のことですがこちらが正式名になります。
あまり馴染みのない言葉なので、生徒へ説明するときに伝わらないこともよくあります。説明をしても「じゃ前転いくよー」というと???が浮いてることがあります。
本当は前に転がるで前転なので分かりやすいはずなんですけどね。(笑)
ということでおそらく誰もが必ずやっている技ですが、実はこの技、とても大事な基礎の練習です。
三半規管を鍛える
医者ではないので本当に鍛えられるか医学的なことは正直分かりませんが、慣れるという意味でとらえていただければ大丈夫です。
アクロバットというのは簡単に言うと体の回転です。
そのため回転した後に三半規管が揺れてフラフラになります。それを鍛えるための最初の練習がこれになります。
人は普段の生活の中で体が一回転するということはまずありませんので、この誰もがやったことのある一番簡単な技で鍛えていくわけです。
基礎というのは何をやるにしても大事だから「基礎」というわけで、字のごとくです。ですが結果を求めて「早く〇〇やりたいのですが」という人も中にはいます。でもそれをやってはいけません。
例えばまずバク転をやりたいとします。でも最初からそれをやってしますとどうなるかというと、頭が揺られて気持ち悪くなる、フラフラする、などが確実に起こります。さらに空中で逆さまになって上下が分からなくなり体が固まって失速して落ちる。という場合もあります。
もちろんそうなっても落ちないように補助はしますが怖い思いをするということに変わりありません。
たぶんこれを読んでいるだけでも怖くなってくると思いますが、実際に体験してしまうと恐怖心で出来なくなります。
早く覚えようとしすぎて遠ざかってしまいます。
近道しようとして事故を起こすようなものです。
必要な筋力がつく
これはあまり知られていませんが、単純に筋力トレーニングにもなります。
寝っ転がったところから腹筋の力で起き上がらなければならないので、腹筋とさらに首の筋肉も鍛えられます。
どちらも必要な筋力です。
是非お腹のお肉が気になる方は試してみてください。
必ず筋肉痛になりますので。
受け身の役割
体を転がすことにより衝撃を吸収するということを身体で覚えます。
技をやっている最中はタイミングの違いや体の調子、集中力の有無で失敗をしたりするものですが、その瞬間に遭遇した時にこれができるのとできないのではケガの回避率も大きく変わります。
危ないと思った瞬間に衝撃を吸収しようとする癖をつけるんですね。
このように簡単すぎてみんなやりたがらない技ですが、お得感?は満載です。
ぜひみなさん繰り返し練習してみてください。