一般的には「逆立ち」のほうが馴染みのある言葉だと思います。
地面に両手を着き、両足を振り上げ逆さまになる状態の技です。
これは、全ての技の基礎と言っても過言ではありません!
アクロバットは身体の回転なので逆さまになったり、自分の体を自分の腕で支える瞬間がたくさんあります。
体の軸を作る
人間は普段立っている状態の時は真っすぐになっています。
これはその状態が一番楽だからです。
楽だということはバランスが取れているということです。これが直立です。
これと同じ状態を逆さまになった状態で作れるようになる訓練をしなければなりません。
これが倒立です。
しかし普段とは違い腕が足の代わりになります。
そこで大事になってくるのが体の軸です。
よく言われる体幹です。
およそほとんどの人が初めてチャレンジするときはお腹を反った状態でやろうとします。
これは顔を少しでも高く上げておきたい心理や、足をあまり上げたくない心理なども関わってきますが、単純に体幹が弱いということもあります。
事実、恐怖心がなくなったからといって真っすぐにできるわけではありません。
そのため体幹を鍛えるトレーニングをやらなければいけなくなります。
(これについては細かいことは省かせてもらいます)
そしてある程度体幹が強くなってきて体を真っすぐに出来るようになってきた頃に気づきますが、倒立は全身運動なので、指先から足の先まで使いますので練習しているとそれだけで鍛えられます。
こんな流れです。
・フニャフニャで思うようにできない、体がいうことをきかない
↓
・体が強くなってきて真っすぐ立てるようになってきた
↓
・真っすぐ立てるようになってきたがキープできない
↓
・キープしようとすることで体の軸が出来上がってくる
この段階にきて、ある程度の秒数が止まれるようになってきたら軸が出来てきたということになります。
なぜそれが大切かということは、体が引き締まって腹筋が割れている人と、ぷよぷよで腹筋もあまりできないような人とを、どんな技でもいいので想像でやってる姿を比べてみると分かりやすいかと思います。
ステップ1 足を上げる
まずは足を上げる練習です。
レッスン中はお互いに足を持ち上げたり、先生が持ち上げたりします。
これ以外にも壁を使って練習できます。
壁に背を向けて地面に手を着きます。
そのまま足を壁に乗せて上に登っていけばOKです。
一番いいのは壁にべったりくっつくまで登れるのが理想です。
ちなみにこの練習方法で気を付けないといけないのは、背中でもたれるのとは違って乗せている足の裏に一点集中で体重がかかるので、弱い壁だと穴が空きます。
グラントの場合は何人かが暴れて壊してしまいそうだったので壁は禁止にしました(笑)
ステップ2 勢いをつけて足を上げる
立った状態から足を振り上げます。
この時に気を付けないといけないのは、足を曲げないこと、そして自分の足をどこまで上げれているのかを意識すること。
自分でどこまで上がっているのか理解しようとすることが大事です。
ここまで出来たらまずは補助付きで前転につないでみましょう。
最初は前に倒れることが怖いかもしれませんが、頭さえついてしまえばあとは勝手に転がります。
逆に言えば、怖がって頭を着かないと背中から落ちて痛い目にあいます。
恐怖心がなくなって来たら一人で挑戦してみましょう。
ステップ3 止まってから前転
これが難しいです。
止まらずにすぐに転がるのであれば比較的簡単ですが、止まってから前転することによって逆さまになっている時間が長いため怖くてなかなかできません。
ここで大事になってくるのが初めに言った軸を作るということになってきます。
体のブレが無ければその分怖くありません。
立っている状態と同じならばそんなに大変でもありません。
そして全身を使ってやってみると意外と止まれます。
あとはこれに慣れればいいだけです。
レッツチャレンジ!
ここまで出来るようになれば、あとはより形を綺麗にしたり、止まる時間を長くしたり、倒立のまま歩いたりしてレベルアップしていってください。